自然な木を生かした木工品の作り方から、原木、素材、木の性質など、木に関するミニ知識を紹介いたします。

山の環境を考える

間伐材の搬出
山から切り出した原木の搬出は、林道はあまり大きいトラックは入れない場所も少なくありません。この現場は、せいぜい2トントラックが限度です。また、林道は舗装していないところが多く、土の道のため、重量がありすぎると、タイヤが土に埋まることもしばしばです。特に雨の降った跡は、水田に近いような状態のところもあり、大変です。軽トラの場合は、特に四輪駆動ではければ、「行きはよいよい、帰りは怖い!」と、現実のものになります。

枝の付いた桧
前回の間伐現場の画像では、想像できなかったかも知れませんが、実はこのようは枝付きの桧原木が横たわっていたのです。これを少しでも取り除けば、下草や樹も生えてきます。山に入り、枝をチェンソーで伐っていき、林道まで運び出ししました。軽トラック1台分ですが、これだけ運び出すだけでも半日以上の作業です。
この枝付き桧が皮を剥いで、きれいにすると、色々な木工品の材料として大変面白い素材になります。

間伐林
前回、間伐していた山林の数ヶ月後の山林です。画像を撮っても、フラッシュが要らないくらい明るくなりました。この現場は原木を林道まで人力で運び出し、運搬しましたが、まだ、枝葉の付いた上部分は残っています。これを少しでも取り除けば、草木が早く生えてきます。そこで山主に許可を得て、枝葉の付いた上部分を伐り出しに行くことにしました。この枝の付いた上部分が結構、手間をかけるといい活用法があるのです。

間伐作業
この画像は間伐の現場です。間伐されていない山の中は、昼でも薄暗く、日の当たることはありません。そんな中で作業していきます。間伐は木と木の間の木を選んで間引いていくわけですが、上のほうの枝葉が邪魔になって、完全にはなかなか倒れません。間伐するときは、倒す方向なども考えて伐ることが重要です。豊富は経験と熟練された技術も必要になってきます。
 画像は、伐った原木が枝葉にかかっている様子。これをロープで引き倒すか、原木の途中を切ったりして、完全に倒していきます。
この間伐した原木の搬出に手間や費用がかかるため、間伐材をいかに活用すして採算ベースに乗せるかが現場での重要な課題です。

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山積みされているのは、杉桧の除去した枝葉です。この状態で、腐るのを待つしかありません。しかしこうなる前に、何とか活用方法が無いのかと、現場に行くたびに思います。
 切り捨て間伐で原木を山に放置せざるえない状況もありますが、このように切り出しても問題がでてきます。本当に頭を悩まします。
 そこで、取り組んでいるのが、葉や小さな枝は腐るのがわりとは早いので、その残りを利用したり、また元の切り株部分を活用すれば、少しでも山の環境保全になるのではと、色々な方面での活用を考えて取り組んでいます。

切り株
そのもう一つの問題が、この画像です。元の切り株と原木の上部の枝葉が、山に放置されることになります。今、問題になっているのが、この処理です。
全て利用すればよいのですが、原木として市場に運び出されるのは、真直ぐな中の部分の丸太部分だけで、この残された部分をいかに活用するかが、重要な課題です。手間もかかりますが、切り株は磨けば大変魅力のあるものです。

山の土場
土場まで出してきた原木はここで枝を取り除き、プロセッサーでカットしていきます。原木は、製材したとき、効率よく製材でカットするために真直ぐな状態に、最低2m、3m、4m、5m、6mとメートル単位で切り分けていきます。曲がり部分は長さに関係なく曲がりとして切り落とします。この曲がりや枝の付いた天辺部分が木工品の材料として活用することが、山の環境保全にもつながります。
このときにも、山でのもう一つの問題があります。

切捨て間伐
間伐には、二つの伐り方の選択肢があります。理想は間伐された原木を山から搬出できる場合はよいのですが、場所によっては手間や費用がかかるため、間引きして切り捨てるだけの切捨て間伐があります。間伐したまではよいのですが、原木を搬出したくても出せない場合があります。この画像のようにきり捨てて放置して腐るのを待つわけです。
 しかし、これには問題がいろいろあります。まず、腐るのに長い年月かかるため、下草などは生えてこないということです。木によくても環境保全から考えて、よい方法ではありません。また、間伐された原木が横倒しになっていますが、この原木に土砂や枝などが詰まり、いい表現をすれば、自然のダムができるわけです。しかし、このダムは大変な「悪さ」をするダムなのです。大雨などのとき水が溜まり限界が来ると、一気に水が流れ出してくる、いわゆる土石流の原因となるのです。
 この切捨て間伐材を有効活用することがこれからの課題でもあります。

間伐現場
間伐は、現場によってその方法がちがいます。この現場は、原木が残っていません。天辺の方が少し山に残っています。木材として搬出したからです。この現場は、画像の下の方になりますが、トラックが入れるだけの林道があるため、間伐材を出しやすいため、全て運びだしました。このように林道をある場合はいいのですが、山の現場によっては、現場に行くのに人の歩く道さえないのも事実です。間伐による手入れには、林道をつけることも重要な課題です。

間伐された山
2回ほど、マイナスイメージな山をご紹介しましたので、今回はそこそこ間伐された山の画像をご紹介します。この画像は最低2回は間伐された山林です。しかし、大分木も成長したので、さらにもう一度間伐すると、広葉樹と針葉樹が共生していける山になるでしょう。せめて、この状態まで、間伐する必要があります。